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モノではなく時間の消費を。旬のクリエイティブを生み出す「創造施設」 東急プラザ原宿「ハラカド」 東急不動産株式会社
原宿といえば、今も昔も文化発信の地。古くは「竹の子族」に始まり、「原宿系」「KAWAII」といったキーワードとともに、常に最先端のアート・ファッション・カルチャーが生まれてきた場所だ。
まさにその中心地であり、かつて多くのクリエイターの拠点であった「原宿セントラルアパート」跡地に、2024年4月に開業したのが東急プラザ原宿「ハラカド」。
従来の商業施設とは一線を画する新たなランドマークには、どのような戦略と可能性が秘められているのだろうか。
常に旬のクリエイティブと出会える場所
大塚:従来の商業施設とはだいぶ趣きが異なるようですが、どういったコンセプトで作られている施設なんですか?
松村:「ハラカド」は、商業施設ではなく「創造施設」と位置付けています。モノではなく時間を消費してもらう場所として、「余白」を多く作っている点が特徴ですね。
大塚:確かに、全体的にゆったりと感じられますね。館内はどのような内容になっているんですか?
松村:フロア構成でいうと、まず地下に銭湯「小杉湯」があります。1階から6階までは店舗がありますが、2階には雑誌のライブラリー「COVER」、3階にはラジオ局のスタジオやギャラリー、デザイン会社のオフィスもあります。
4階の「ハラッパ」はカフェとイベントスペースで、自然やサステナブルをテーマにしたコンテンツを展示しています。
5、6階の飲食フロアには神宮前交差点を一望できるテラスにつながり、7階はキッチンとDJブースつきのイベントスペースとなっています。
2階「COVER」
3階「BABY THE COFFEE BREW CLUB」
4階「ハラッパ」
7階「701」
大塚:単純な物販というよりも、イベントや体験の場としてフロアを広く使っているんですね。特に銭湯があるのはユニークです。
立地からするともったいないようにも感じられますが、このような構成にされているのはなぜなんでしょうか。
松村:当社では数多くの商業施設を運営していますが、事業としてはある意味飽和状態といえます。
開業準備をしていた時期がちょうどコロナ禍とも重なり、従来型の商業施設モデルでの集客に限界を感じていたこともあります。
大塚:なるほど。クリエイティブな要素が多いのは、原宿という街の特性とも響き合うものがありそうですね。
松村:はい、はす向かいの東急プラザ表参道「オモカド」の場所に建っていた原宿セントラルアパートをはじめ、原宿には文化が生まれる場所がもともと多くありました。
とはいえ近年では、文化の創造よりも消費が目立つ傾向もあるので、原点に立ち返って「新しいものが生まれる場所」「常に旬のクリエイティブに出会える場所」としたかったんです。
体験型メディアで「ここでしかできない」プロモーション
大塚:メディアとしてはどういった特徴があるのでしょうか。
松村:広告価値が高い渋谷エリアにおいて、単純なOOHではなく「ここでしかできない」リアル体験を提供したいと考えています。
特にハラカドはイベントスペースが充実しており、単なる箱貸しではなく、館全体と連動したより付加価値の高い使い方をしていただけると思います。
例えば2階の「COVER」はイベントスペースとしても利用いただけるのですが、交差点から内側が見え、また室内から交差点を見渡すこともできるロケーションを活用いただけます。
大塚:確かに、ほかにはないメディアですね。例えばどんな使い方ができるんですか?
まさにその中心地であり、かつて多くのクリエイターの拠点であった「原宿セントラルアパート」跡地に、2024年4月に開業したのが東急プラザ原宿「ハラカド」。
従来の商業施設とは一線を画する新たなランドマークには、どのような戦略と可能性が秘められているのだろうか。
常に旬のクリエイティブと出会える場所
大塚:従来の商業施設とはだいぶ趣きが異なるようですが、どういったコンセプトで作られている施設なんですか?
松村:「ハラカド」は、商業施設ではなく「創造施設」と位置付けています。モノではなく時間を消費してもらう場所として、「余白」を多く作っている点が特徴ですね。
大塚:確かに、全体的にゆったりと感じられますね。館内はどのような内容になっているんですか?
松村:フロア構成でいうと、まず地下に銭湯「小杉湯」があります。1階から6階までは店舗がありますが、2階には雑誌のライブラリー「COVER」、3階にはラジオ局のスタジオやギャラリー、デザイン会社のオフィスもあります。
4階の「ハラッパ」はカフェとイベントスペースで、自然やサステナブルをテーマにしたコンテンツを展示しています。
5、6階の飲食フロアには神宮前交差点を一望できるテラスにつながり、7階はキッチンとDJブースつきのイベントスペースとなっています。
2階「COVER」
3階「BABY THE COFFEE BREW CLUB」
4階「ハラッパ」
7階「701」
大塚:単純な物販というよりも、イベントや体験の場としてフロアを広く使っているんですね。特に銭湯があるのはユニークです。
立地からするともったいないようにも感じられますが、このような構成にされているのはなぜなんでしょうか。
松村:当社では数多くの商業施設を運営していますが、事業としてはある意味飽和状態といえます。
開業準備をしていた時期がちょうどコロナ禍とも重なり、従来型の商業施設モデルでの集客に限界を感じていたこともあります。
大塚:なるほど。クリエイティブな要素が多いのは、原宿という街の特性とも響き合うものがありそうですね。
松村:はい、はす向かいの東急プラザ表参道「オモカド」の場所に建っていた原宿セントラルアパートをはじめ、原宿には文化が生まれる場所がもともと多くありました。
とはいえ近年では、文化の創造よりも消費が目立つ傾向もあるので、原点に立ち返って「新しいものが生まれる場所」「常に旬のクリエイティブに出会える場所」としたかったんです。
体験型メディアで「ここでしかできない」プロモーション
大塚:メディアとしてはどういった特徴があるのでしょうか。
松村:広告価値が高い渋谷エリアにおいて、単純なOOHではなく「ここでしかできない」リアル体験を提供したいと考えています。
特にハラカドはイベントスペースが充実しており、単なる箱貸しではなく、館全体と連動したより付加価値の高い使い方をしていただけると思います。
例えば2階の「COVER」はイベントスペースとしても利用いただけるのですが、交差点から内側が見え、また室内から交差点を見渡すこともできるロケーションを活用いただけます。
大塚:確かに、ほかにはないメディアですね。例えばどんな使い方ができるんですか?
松村:パラマウントプラス様では全館をジャックしていただきました。2階「COVER」では、ロボットアームを用いたフォトブースを設置し、3階「BABY THE COFFEE BREW CLUB」(以下、「BCBC」)では映画の上映会や、コラボカフェ、巨大ガチャガチャコーナーなどを設置しました。
また、エントランスに向けて大型フラッグでロゴを掲出することで、イベントを知らずに通りかかった人にも告知ができました。
また、エントランスに向けて大型フラッグでロゴを掲出することで、イベントを知らずに通りかかった人にも告知ができました。
「Paramount+ Weekend」/ パラマウント・グローバル・ジャパン株式会社
2024年6月14日(金)〜6月16日(日)実施
大塚:屋外のテラスもイベントスペースとして面白い使い方ができそうですが、いかがでしょうか。
松村:はい、特に7階の701および屋上テラスはユニークなプロモーションができ、話題性も高いです。
5月に行った日本コカ・コーラ株式会社様の「綾鷹 雲海イマーシブ茶会」では、6階と7階にミストとスモークで雲海をつくりだし、雲の上でお茶を味わうという非日常的な体験をお楽しみいただきました。
また、はす向かいの「オモカド」のエントランスをジャックすることで神宮前交差点を「綾鷹」でジャックしました。
「綾鷹 雲海イマーシブ茶会」/ 日本コカ・コーラ株式会社
2024年5月9日(木)~21日(火)実施
大塚:かなりダイナミックな使い方をされていますよね。遠くからでもよく見えます。キッチンのデザインなどもカスタマイズできるんですね。
松村:はい。701のキッチン、DJブース、スピーカーはかなり高スペックなので、本格的な音楽イベントにもご利用いただけます。
そのほか、花王株式会社様にも全館をジャックしていただき、ヘアケア商品「melt」をプロモーションしていただきました。当館は、リアル体験をベースにしたプロモーションに適したメディアとなっています。
「ハラカドでmelt」/ 花王株式会社
2024年4月27日(土)~5月6日(月)実施
柔軟な使い方ができるメディアとして、文化の発信地になっていきたい
大塚:オープンから間もないですが、今後どのような施設を目指していますか?
松村:メディアとしては、館全体をジャックするような、これまで見たことのないインパクトのあるプロモーションで積極的にお使いいただきたいですね。
館としては既存の商業施設のルールに縛られず柔軟に対応するつもりで、例えば館内のBGMを変えたり、共用部のエスカレーターや天井を使ったり、館内のラジオや配信、撮影のスタジオと連動したり、テナントとコラボしてオリジナルグッズを作ったり。
そういったオプションがハラカドに出稿するメリットになればと考えています。
大塚:クリエイターとのつながりも強いので、斬新なアイデアも実現しやすそうですね。
松村:実際、すでに動いている案件もあるんです。入居されているデザイン事務所とのコラボで、原宿土産としてオリジナルグッズの制作プロジェクトも進行しています。
大塚:「こういう方にお越しいただきたい」という展望はありますか?
松村:年齢や性別ではなく「クリエイティブマインドを持った人」をメインターゲットに据えています。
原宿というと若者の街というイメージがありますが、ハラカドはこういうコンセプトでコミュニティ的な側面があるので、幅広い年齢層の方がいらっしゃるんです。
大塚:これから原宿の街は今後どのように発展していきそうでしょうか。
松村:新しい文化がどんどん生まれる場所になっていってほしいですし、私たちもそのために力を入れていきたいと考えています。
神宮前エリアではハラカド以外にも複数の施設を運営しています。例えば古民家をリノベーションした多目的イベントスペース「UNKNOWN HARAJUKU(アンノン原宿)」や、アップサイクルファッションをとりあつかう「NEW MAKE LABO(ニューメイクラボ)」、クリエイターが1日から気軽に出店できる「LOCUL(ローカル)」など、いずれも文化発信の拠点となりえるスポットです。
そうした施設とも連携しながら、エリア全体をさらにクリエイティブな街に進化させていければと思います。
東急プラザ表参道「オモカド」編へ続く
プロフィール
東急不動産株式会社
都市事業ユニット 渋谷事業本部
渋谷運営事業部 表参道・原宿エリアグループ
松村 高暢
https://harakado.tokyu-plaza.com/
取材・文/大貫翔子
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