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ひび割れたガラスに映し出されたのは――DV防止を訴える独人権団体のアンビエント広告
配偶者や恋人などに対して向けられる、身体的・精神的・性的暴力、いわゆるDV(ドメスティック・バイオレンス)。親密な関係性のなかで起こる暴力のため、被害者は助けを求めることが難しく、また、周囲の人も気付きにくいことが特徴です。
一般的にDV被害者は女性であるケースが多いとされており、例えばドイツでは4人に1人の女性が何らかのDV被害を受けたことがあるという調査結果が出ています。この自国の事態に向き合い改善するため、女性権利団体・TERRE DES FEMMESが、DVは身近に起きていて、阻止するには周囲が手を差し伸べることが重要だと啓蒙するアンビエント広告を制作しました。
ミュンヘン市内の一角で、行きかう人びとが驚いたような顔で見ているのは、大きくひび割れたレストランの窓ガラス。一見したところただの破損のようですが、全体をよく見てみると女性の顔が描かれていることが分かります。
これはTERRE DES FEMMESがガラスの加工を専門とするアーティストに依頼して制作したもので、女性人権活動家であり、自身もかつてDV被害者だったというRomy Stanglさんがモデルとなっています。
ガラスの近くに印字されたQRコードをスマホで読み込むと、ガラスの絵が画面上でアニメーションとなって動き出し、多くの女性たちがDV被害を受けていること、また恐怖や羞恥心といった感情によって自分の力で逃げ出すことは難しいこと、また、「見過ごしがちな光景でも、よく見ればそこに暴力が潜んでいるかもしれない」というメッセージを伝えています。
PR EDGEより転載
https://predge.jp/189561/