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【AI×AR×デジタルサイネージ】で生まれたインタラクティブコンテンツ 株式会社ネクストシステム 木村晋宏

曜日や時間帯によって別のコンテンツを表示し、広告効果の最大化を狙えるデジタルサイネージ。ここに、見る人の動きに合わせる=インタラクティビティという要素が加わったらどうだろうか。
 
そんな発想から生まれた最新ARデジタルサイネージが、株式会社ネクストシステムが2014年にリリースした「Kinesys(キネシス)」だ。前に立つ人の姿を鏡のように画面に映し、体の大きさや手の動きに合わせたコンテンツを自在に表示できる。すべての操作を非接触でできるとあって、コロナ禍でのイベントやBtoCビジネスの現場で唯一無二の価値を発揮している。
 
開発に携わったエンジニアの一人で、同社取締役である木村晋宏(ゆきひろ)氏に、Kinesys開発の背景と広告媒体としての可能性を聞いた。
 
 
通行人の注意を引くインタラクティブなコンテンツ
 
大塚:まず「キネシス」とはどのような商品か、特長を教えてください。
 
木村:一言でいうと「インタラクティブなデジタルサイネージ」です。AIとARという2つの技術を組み合わせて、カメラに映る人の動きに合わせたコンテンツを表示することができます。一方的に情報を発信するのではなく、画面に映った人の動きに合わせてインタラクティブに反応することで注目を集められる点が最大の特長です。Kinesysの名前の由来は画面に触らずに操作できるという意味で「サイコキネシス」からとっています。またKinesysのyは正確には古代ギリシャ文字のΨ(プサイ)を採用しており、文字自体が超能力を意味します。人が踊っている姿のように見える点からもΨを採用しました。


 
大塚:それは画期的ですね。広告媒体としても可能性を感じます。開発のきっかけは何だったのでしょうか。
 
木村:決まった静止画や動画を表示する従来のデジタルサイネージは、たくさんディスプレイを並べていても視線を止め続けることは難しいのが現実です。そんな中、人を惹きつけるコンテンツとして、「人の動きを検知するセンサーとデジタルサイネージと組み合わせたら面白いのではないか」という発想から、プロジェクトがスタートしました。
 

 
大塚:OOHに限らず、広告にとっては人の視線をとらえるということが認知のための第一歩ですからね。
 
木村:人は画面上に自分の姿が映っていると反射的に「ん?」と気を取られます。この反応をアイキャッチとして視線を集められる点が、キネシスの特長です。固定の動画や静止画と切り替えて表示できるので、インタラクティブなコンテンツで視線を集めてから、訴求したい情報を表示するという使い方も可能です。
 
大塚:確かに、自分の姿が映っていたら自然と目が行きそうです。見る人の動きに合わせてコンテンツを表示するというのは、どのような仕組みなのでしょうか。
 
木村:自社で開発したAIエンジン「VisionPose」で人の動きを検知し、ARでコンテンツを表示しています。従来、骨格検知は専用の赤外線センサー付きカメラで行っていたのですが、VisionPoseでは一般的なWebカメラで行えるのでカメラの選択肢が増え、より繊細な映像コンテンツを表示できます。赤外線を使用しないため太陽光の影響を受けず、屋外でも使用することができる点もメリットです。
 
 
シチュエーションや目的に合わせて広がる可能性
 
大塚:キネシスで体験できる「インタラクティブコンテンツ」には、例えばどんなものがあるのですか?
 
木村:ここに実物がありますので、実際に体験していただきましょう。
 
 

「バーチャルファッション機能」では、ドレスや着物などの衣装の画像をカメラに映っている人の骨格、動きに合わせて映し出します。体に張り付いたように表示されるので、仮想的に試着体験ができます。

■バーチャルファッション機能




「マスク機能」ではカメラに映った人物の顔や、肩、頭の上などにAR(仮想現実)で動物やキャラクターのマスク(画像)を表示します。表示する画像をランダムに変えて「おみくじ」のように使うことも可能です。

■マスク機能

「ふわふわ機能」も同様にARを用いた機能で、画面全体に花びらや雪などを降らせるものです。人の動きに連動して舞い上がったり揺れ動いたりと、本物のような反応を楽しめます。
さらに、画像をマンガのように白黒の線画に変換し、手や身体の動きに合わせて吹き出し、擬音、効果音などの演出を楽しめる「マンガ機能」、サイネージの画面を手で消していき、背後に隠れている画像を露出させる「スクラッチ機能」など、さまざまな機能を搭載しています。
複数の機能を組み合わせたり、お客様に合わせてカスタマイズしたりすることも可能です。

■ふわふわ機能  
■マンガ機能


■スクラッチ機能



 

大塚:画面に触れずに手を動かすだけで操作できるのは斬新ですね。インターフェイスもわかりやすいです。オリジナルのコンテンツも面白いですし、キャラクターとコラボすることでファンの心をつかめそうですね。
 
木村:ありがとうございます。作成した画像をQRコード経由でスマホに転送したり、プリンターで印刷したりすることもできますよ。


 
大塚:体験した方はSNSで発信したいでしょうから、スマホへの転送機能は重要ですね。ところで、実際にキネシスはどのようなシチュエーションで利用されているのですか?
 
木村:キネシスは商業施設のキッズコーナーや、アパレルの店頭、博物館などの展示コンテンツ、各種イベントでの人目を引きつけるコンテンツとして、様々な業界で100件以上ご導入を頂いています。


 
例えば、アパレル業界では「バーチャルファッション機能」を使い、ウェディングドレスや和装といった実際に着るには時間がかかる衣装を、画面上で瞬時に仮試着することができます。動きに合わせて裾や袖がゆらゆらと立体的に動くので、着た時の見え方をリアルにイメージできます。これに関しては、実際の試着の代わりというよりは、試着するドレスの候補を絞り込むのにお使いいただいているようです。
 

都内のスーパーマーケット「ライフ桜新町店」様では、大型キッズスペースに86インチのモニターを設置し、オリジナルコンテンツと連携した「スクラッチ」や「マスク」、「マンガ」など、お子さんが直感で操作して楽しめる機能をご利用いただいています。



九州のFMラジオ局「ドリームスエフエム放送」様では、公開スペースの壁面に埋め込まれた横型のデジタルサイネージ上で、カメラに映った人物の顔の上などに画像を表示できる「マスク機能」を活用いただいています。人の動きに合わせて動く体感型エンタメコンテンツによって、広告画像や動画の誘目性を高めています。



大塚:なるほど。利用シーンやアイデアによって、多彩な使い方ができそうですね。ちなみにお値段は?
 
木村:当社では機材を含めて同業他社の半値以下でご提供しています。そのため、街の商店や小規模な公共施設などでもご利用いただいています。イベントなど短期のご利用ではレンタルのご用意もしています。
 
 
コロナ禍で「非接触」が新たな価値に
 
大塚:もともとイベントでの利用が多かったとのことで、コロナの影響は大きかったのではないでしょうか。
 
木村:イベントへの貸し出しは激減したものの、全体としてはそこまで影響はありませんでしたね。というのも、すべての操作を非接触・非対面で使えるという点に興味をお持ちいただき、逆にお問い合わせを多数いただくようになったんです。
例えば、2021年はコロナ禍により多くの自治体で成人式が中止になってしまいましたが、神奈川県座間市で行われた代替イベントで、新成人に振袖や袴の体験をしてもらえるよう、会場にブースを用意してバーチャルファッションをご利用いただいた事例もあります。
 

 
大塚:確かに、今でこそ「非接触」というフレーズが一般的ですが、少し前まではタッチパネルが主流でしたもんね。その意味でも非常に大きなポテンシャルを秘めた商品だと思いますが、今後どのように展開していきたいとお考えですか?
 
木村:やはりこういったご時世ですから、WEBで完結できるサービスに発展できればと考えています。一方で少しずつリアルなイベントも増えていますので、現場での呼び込みにもご利用いただけるのではないかと思っています。価格もリーズナブルですので、規模を問わずいろいろなシーンで気軽にご利用いただきたいですね。

大塚:新媒体や新機能等、御社として今後、どのような新しい展開を考えていますか?
 
木村:現在バーチャルファッション機能については、画像一枚でリアルな仮想試着を可能にしています。こちらは画像一枚設定するだけで試着できるので運用コストが低く、コンテンツをシーズンごとに変えたい企業様におすすめです。これに加え、今後は画像の服ではなく、3DCGの服にも対応します。画像は正面のみですが、3DCGは360°服を映すことができるので、例えばウェディングドレス業界など後ろ姿も重要なお客様や、コンテンツはそこまで変更しないけど試着のクオリティはあげたいお客様におすすめの機能になっています。
 
 
株式会社ネクストシステム
取締役 東京オフィスチーフ/ゼネラルマネージャー
木村晋宏
 

 
https://www.next-system.com/kinesys
 
取材・文/大貫翔子
 

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