岡山県井原市美星町に、「星空に優しい照明（光害対策型防犯灯）」を本格導入

パナソニック株式会社 ライフソリューションズ社（以下、パナソニック）が開発した「星空に優しい照明（光害対策型防犯灯）」が、「星空保護区（ダークスカイ・コミュニティ）」の認定を目指す岡山県井原市美星町内で、本格的に導入が進んでいます。

既に、2020年9月に「IDA認証防犯灯」合計440台の納品が完了し、2020年10月から順次、美星町内約410台の防犯灯の取り換え工事が行われています。美星町では年内を目途に防犯灯の取り換え工事を推進し、2020年度中に「星空保護区」の申請を完了させ、2021年度中に「星空保護区」の認定を目指します。

▼【星空をまもるあかり 動画】
https://channel.panasonic.com/jp/contents/30755/ 

 

https://project.nikkeibp.co.jp/mirakoto/atcl/design/2/t_vol55/

▼【パナソニックの空間ソリューション 美星町の星空を守る（美星町観光協会）】
https://www2.panasonic.biz/ls/solution/town/works/biseicho.html


「星空に優しい照明（Dark Sky Friendly Lighting）」は、光害問題に取り組むNPO団体である国際ダークスカイ協会（IDA）が認証するもので、主に、グレア（眩しさ）を必要最小限に抑えつつ、星空を見えにくくする上方への光の漏れが一切ないこと（上方光束率0％）、青色光が少ない電球色となる3000K（ケルビン）以下の色温度であることが求められます。パナソニックは、国内メーカーとして初めて（※1）2020年1月に「星空に優しい照明」の認証を取得しました。
 

「星空に優しい照明（IDA認証防犯灯）」
 

「星空に優しい照明（IDA認証道路灯）」
 

美星町は、1988年に環境庁（当時）から星がよく見えるまちとして「星空の街」に選定されました。これを機に星が見える環境を大切にする機運が高まり、1989年には美しい星空を守るために国内初となる「光害防止条例」を制定し、「星の郷」として知られるようになりました。美星町には一般公開している天文台では中国地方最大規模の口径101 cmの反射望遠鏡を備えた美星天文台があり、天体観望に訪れる多くの人で賑わっています。また、町や市といった自治体単位が認定対象となるIDAの「星空保護区（コミュニティ部門）」の認定を目指しており、認定されれば、コミュニティ部門ではアジア初（※2）の「星空保護区」となる可能性があります。
 

白色LED防犯灯が設置されていた当時の美星町（モデル地区）
 

「星空に優しい照明（IDA認証防犯灯）」に取り換えられた美星町（モデル地区）
 

「星空に優しい照明（IDA認証防犯灯）」
 

美星町から依頼されて開発した「星空に優しい照明（IDA認証防犯灯）は「星空保護区（アーバン・ナイトスカイプレイス）」の認定を目指す福井県大野市の南六呂師地区にも、2020年11月に試験設置され、上空への光漏れがないことを確認しました。大野市では、今後、周辺住民の意見なども取り入れ、本格導入を検討される予定です。
 

大野市に試験設置された「星空に優しい照明（IDA認証防犯灯）」
 

※1：国内メーカーにおけるIDA認証器具として（2020年1月 国際ダークスカイ協会 東京支部調べ）
※2：アジア地区におけるIDA「星空保護区（コミュニティ部門）」として（2020年11月25日現在 国際ダークスカイ協会 東京支部調べ）