OOHニュース
仮囲い=都市の新しいキャンバスに価値を生み出す「108 ART PROJECT」
このたび、108 ART PROJECT(事務局:株式会社山下PMC)では「都市の余白に、アートの力を」をテーマに建設工事現場の仮囲いを都市の新しいキャンバスと捉え、全国108か所に様々なアーティストの協力のもと、アートに変えていくプロジェクトをスタートいたします。
このプロジェクトは、アーティストと工事現場の仮囲いとのマッチングという新しい取り組みにより、[MOU1] 工事現場という日々の生活を支える土台に光を当てることで、街並みと景観に新たな視点を生み、新しい出会いの場を育てることを目的としています。
仮囲いに描かれた壁画は一部を再利用可能な素材で制作するなどSDG’sへの取り組みも考慮し、仮囲いの新しい利用法や概念を生み出します。また、描かれた壁画は映像やオンラインでも公開し、今後このプロジェクトを全国、そして海外の工事現場にも広げる予定です。
108 ART PROJECTを展開する建築現場 *①以外のプロジェクトスタート年月は全て予定です。
【大阪】
①淀屋橋プロジェクト(大阪)2021年1月
②梅田プロジェクト(大阪)2021年5月
【九州】
③福岡プロジェクト(福岡)2021年度中
【東京】
④赤坂プロジェクト(東京)2021年度中
⑤八重洲プロジェクト(東京)2021年度中
*今後全国各地で108か所のプロジェクトに広げていく予定です。
108 ART PROJECT事務局は下記の皆さまと協働しています。
<パートナー>
西尾レントオール株式会社、株式会社乃村工藝社
<ディレクター/キュレーション/マネジメント>
伊藤悠(island)、榎本二郎(Zero-ten)、株式会社山下PMC
<アドバイザー>
保井美樹(法政大学)、佐藤優(神戸芸術工大学) 他
<事務局>
株式会社山下PMC
他 街づくり協議会、施工会社、各行政、ビルオーナー、スポンサー、アーティスト 多くの皆さまと協働いたします。
ウェブサイト:https://www.108art.ne.jp/ *2021年春リニューアル予定
【現在公開中のプロジェクト】
淀屋橋プロジェクト
アーティスト:大小島真木
場所:大阪府大阪市中央区北浜3丁目5−29
公開日程:2021年1月12日(火)〜2022年4月(予定) *予定は変更になる可能性があります。
製作協力:大日本印刷株式会社、太陽工業株式会社
108 ART PROJECTの第一弾のアーティストは、ポーランドやインドでの滞在制作を経てフランスの環境調査船でのプロジェクトにも参加した1987年生まれの大小島真木。国内外で作品を精力的に発表する大小島が、大阪の仮囲いに巨大な鯨を泳がせます。
参考画像:「L’OEil de la Baleine」パリ水族館シネアクア (パリ、フランス)
撮影:セルジュ・コチンスキー
ASCENDING ART ANNUAL VOL.3「うたう命、うねる心 」スパイラルガーデン(東京)
撮影:壱岐 紀仁
原画イメージ:高さ3m、幅合計26mを使い大小島ならではの世界観を表現した。
「いのちを紡ぐ、未来への懸け橋」 大小島真木
数年前、私は海の上で大きな鯨の死骸を見た。生きている時は多くの命を食べていただろうその鯨が、その時、多くの命によって食べられ、海の中へと溶け込んでいこうとしていた。途方もないほどの永い時間、繰り返されてきたことだ。まるで「生命のスープ」だと思った。その生命の円環こそが海の豊かさだと知った。
鳥葬という風習を持つ地域があると聞いた。大地と空に挟まれて生きるその地の人々は、死ぬと大地と空のあいだを飛翔する鳥によって食され、肉は空へ、骨は大地へかえされていくのだという。その話を聞いて、私はまるで足下の大地にまなざされているような気持ちになった。ふと視線を上げると空からは鳥たちが見下ろしていた。その生命の円環こそが大地の逞しさだと知った。
淀屋橋――ここからは豊かな海もたくましい大地も見えない。人と人が作り出したもので溢れかえる都市を歩いていると、つい海や大地のことを忘れてしまいそうになる。自分の足だけで歩いているような錯覚に陥ってしまいそうになる。だけど、私たちの暮らしは海や大地の支えなしには成り立たない。いや、くらしどころか、私たちの呼吸している酸素は、半分は海で、半分は大地で作られている。酸素をつくりだしているのも生命たちだ。大きく息を吸い込んでみる。その生命の円環によって私たちが生かされていることを知る。
きっと目に見えないだけで、アスファルトに隠されているだけで、ここにも海があり、大地がある。だから、鯨を泳がせてみようと思う。鳥たちを舞わせてみようと思う。
天を仰げば見渡す限りの蒼碧。ここは海と大地の交わるトポスだ。
鯨よ、鳥よ。僕たちの骨で、海の歌を、大地の歌を、鳴らして。
大小島真木|Maki Ohkojima
描くことを通じて、鳥や森、菌、鉱物、猿など他者の視野を自身に内在化し、物語ることを追求している。作品とは、思考を少しずらしたり、視野を少し変えてみせたりすることの出来る“装置”のようなものであると考え、日々制作中。インド、ポーランド、中国、メキシコ、フランスなどで滞在制作。2014 年にVOCA 奨励賞を受賞する。2017 年にはアニエスベーが支援するTara Ocean 財団が率いる海洋調査船タラ号太平洋プロジェクトに参加。
http://www.ohkojima.com
このプロジェクトは、アーティストと工事現場の仮囲いとのマッチングという新しい取り組みにより、[MOU1] 工事現場という日々の生活を支える土台に光を当てることで、街並みと景観に新たな視点を生み、新しい出会いの場を育てることを目的としています。
仮囲いに描かれた壁画は一部を再利用可能な素材で制作するなどSDG’sへの取り組みも考慮し、仮囲いの新しい利用法や概念を生み出します。また、描かれた壁画は映像やオンラインでも公開し、今後このプロジェクトを全国、そして海外の工事現場にも広げる予定です。
108 ART PROJECTを展開する建築現場 *①以外のプロジェクトスタート年月は全て予定です。
【大阪】
①淀屋橋プロジェクト(大阪)2021年1月
②梅田プロジェクト(大阪)2021年5月
【九州】
③福岡プロジェクト(福岡)2021年度中
【東京】
④赤坂プロジェクト(東京)2021年度中
⑤八重洲プロジェクト(東京)2021年度中
*今後全国各地で108か所のプロジェクトに広げていく予定です。
108 ART PROJECT事務局は下記の皆さまと協働しています。
<パートナー>
西尾レントオール株式会社、株式会社乃村工藝社
<ディレクター/キュレーション/マネジメント>
伊藤悠(island)、榎本二郎(Zero-ten)、株式会社山下PMC
<アドバイザー>
保井美樹(法政大学)、佐藤優(神戸芸術工大学) 他
<事務局>
株式会社山下PMC
他 街づくり協議会、施工会社、各行政、ビルオーナー、スポンサー、アーティスト 多くの皆さまと協働いたします。
ウェブサイト:https://www.108art.ne.jp/ *2021年春リニューアル予定
【現在公開中のプロジェクト】
淀屋橋プロジェクト
アーティスト:大小島真木
場所:大阪府大阪市中央区北浜3丁目5−29
公開日程:2021年1月12日(火)〜2022年4月(予定) *予定は変更になる可能性があります。
製作協力:大日本印刷株式会社、太陽工業株式会社
108 ART PROJECTの第一弾のアーティストは、ポーランドやインドでの滞在制作を経てフランスの環境調査船でのプロジェクトにも参加した1987年生まれの大小島真木。国内外で作品を精力的に発表する大小島が、大阪の仮囲いに巨大な鯨を泳がせます。
参考画像:「L’OEil de la Baleine」パリ水族館シネアクア (パリ、フランス)
撮影:セルジュ・コチンスキー
ASCENDING ART ANNUAL VOL.3「うたう命、うねる心 」スパイラルガーデン(東京)
撮影:壱岐 紀仁
原画イメージ:高さ3m、幅合計26mを使い大小島ならではの世界観を表現した。
「いのちを紡ぐ、未来への懸け橋」 大小島真木
数年前、私は海の上で大きな鯨の死骸を見た。生きている時は多くの命を食べていただろうその鯨が、その時、多くの命によって食べられ、海の中へと溶け込んでいこうとしていた。途方もないほどの永い時間、繰り返されてきたことだ。まるで「生命のスープ」だと思った。その生命の円環こそが海の豊かさだと知った。
鳥葬という風習を持つ地域があると聞いた。大地と空に挟まれて生きるその地の人々は、死ぬと大地と空のあいだを飛翔する鳥によって食され、肉は空へ、骨は大地へかえされていくのだという。その話を聞いて、私はまるで足下の大地にまなざされているような気持ちになった。ふと視線を上げると空からは鳥たちが見下ろしていた。その生命の円環こそが大地の逞しさだと知った。
淀屋橋――ここからは豊かな海もたくましい大地も見えない。人と人が作り出したもので溢れかえる都市を歩いていると、つい海や大地のことを忘れてしまいそうになる。自分の足だけで歩いているような錯覚に陥ってしまいそうになる。だけど、私たちの暮らしは海や大地の支えなしには成り立たない。いや、くらしどころか、私たちの呼吸している酸素は、半分は海で、半分は大地で作られている。酸素をつくりだしているのも生命たちだ。大きく息を吸い込んでみる。その生命の円環によって私たちが生かされていることを知る。
きっと目に見えないだけで、アスファルトに隠されているだけで、ここにも海があり、大地がある。だから、鯨を泳がせてみようと思う。鳥たちを舞わせてみようと思う。
天を仰げば見渡す限りの蒼碧。ここは海と大地の交わるトポスだ。
鯨よ、鳥よ。僕たちの骨で、海の歌を、大地の歌を、鳴らして。
大小島真木|Maki Ohkojima
描くことを通じて、鳥や森、菌、鉱物、猿など他者の視野を自身に内在化し、物語ることを追求している。作品とは、思考を少しずらしたり、視野を少し変えてみせたりすることの出来る“装置”のようなものであると考え、日々制作中。インド、ポーランド、中国、メキシコ、フランスなどで滞在制作。2014 年にVOCA 奨励賞を受賞する。2017 年にはアニエスベーが支援するTara Ocean 財団が率いる海洋調査船タラ号太平洋プロジェクトに参加。
http://www.ohkojima.com