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交通局&警察署と「三國志」がコラボ! “ゲーム”ד啓発キャンペーン”成功の秘訣とは
Case:「三國志」シリーズ × 横浜市交通局・神奈川県港北警察署「啓発ポスター標語募集キャンペーン」
話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・クリエイティブの事例の裏側を、案件を担当した方へのインタビューを通して明らかにしていく連載「BEHIND THE BUZZ」。
今回は、コーエーテクモゲームスの人気歴史シミュレーションゲーム「三國志」シリーズ30周年記念として行われた、横浜市交通局と神奈川県港北警察署とのタイアップ企画「啓発ポスター標語募集キャンペーン」について取り上げます。タイアップ企画実現の経緯から、話題になったポスターサンプルの工夫、そして予想を超えるSNSでの反響まで、株式会社コーエーテクモゲームス 宣伝部広報課 課長の桂毅さんと同社 宣伝部広報課 リーダーの大関淳嗣さんにお話を伺いました。
Interview & Text : 坂巻 渚
「以前ハマっていた人」や「なんとなく興味がある人」も。ファンを巻き込む募集型のキャンペーン。
—横浜市交通局さん、神奈川県港北警察署さんと合同の企画を行うことになった経緯をお教え頂けますか。
大関:昨年2月に、我々のオフィスがある日吉を管轄する港北警察署さんから防犯に関する啓発系のキャンペーンで何か面白い企画を一緒にできないかとご相談を受けたのが始まりです。その頃、横浜市交通局さんともタイアップのご相談をさせていただく機会がありました。当社のゲーム「三國志」シリーズが30周年を迎え、新作『三國志13』の発売も予定しているタイミングでタイアップ企画を検討していたこともあり、せっかくなら3社合同で何か企画ができたら面白いのではという話になったのがきっかけです。
—御社にとって、今回の企画にはどのような目的があったのですか?
大関:まずは大きな意味で、「三国志」全体を盛り上げたいという目的がありました。以前三国志にはまっていた人や、なんとなく興味のある人、また他社さんの三国志のゲームや漫画を好きな方も含め、幅広い方にもっと三国志自体を好きになってもらうきっかけを作れたらと思いました。
桂:もちろんそこから当社商品のPRにもつなげていきたいと思っていました。1月28日に新作『三國志13』を発売したのですが、今回の啓発ポスターにもしっかりロゴを入れていただいています。
桂:もちろんそこから当社商品のPRにもつなげていきたいと思っていました。1月28日に新作『三國志13』を発売したのですが、今回の啓発ポスターにもしっかりロゴを入れていただいています。
—キャラクターを使った啓発ポスターとは、斬新で面白いですよね。募集型にすることは最初から考えられていたのですか?
大関:はじめは私たちの方で標語や武将など、ポスターの中身を全て決めてしまおうと考えていました。ただ、せっかくならファンの皆さんを巻き込めるような、参加型の募集キャンペーンをした方が三国志を盛り上げられるのでは、という話になりました。そこで、一般の皆さんに好きな三国志の武将を選んでいただき、その武将にぴったりの標語を応募してもらうことになりました。
©2016 コーエーテクモゲームス All rights reserved.
ファンの心を掴んだポスターサンプル。ユーモアに富んだ応募を増やすための工夫とは。
—1,500件を超える応募があったとのことですが、募集の告知はどのようにされたのですか?
大関:昨年 9月の東京ゲームショウ2015で、『三國志13』の新作紹介と合わせて、このキャンペーンの告知を行いました。同時に、ニコニコ生放送でもキャンペーン紹介をしました。キャラクターを使った標語といってもなかなかイメージしにくいと思い、紹介する際はこちらで考えたポスターサンプルを作ったのですが、それがよかったですね。サンプル画像をツイートしてくださった方がいらっしゃったのですが、そのツイートがなんと5,000回以上もリツイートされていて。2週間という短い応募期間でしたが、1,500件もの応募をいただけたのも、ファンの方々によるSNSでの盛り上げの力が大きかったと感じています。
<ファンによる実際のTwitter投稿>
—孔明のサンプルポスターには、私もクスっとさせられました(笑)。やはりサンプルを考える際には、面白さも意識されたんですか?
大関:そうですね、啓発系のポスターというと真面目なものが多く素通りされてしまうイメージがあったので、今回のキャンペーンではユーモアも重視しました。サンプルによって応募内容も変わってくると思ったので、色々考えましたね。三国志ファンとまでいかない人にも分かりやすく、尚かつ武将のキャラクターを活かしたユーモアのある標語を集めたいと思い、孔明の標語にたどり着きました。
このサンプルがファンの皆さんの挑戦心にも火を付けてくれたようで、「この孔明のポスターを超えるものを作りたい!」「こんなネタはどうだろう?」など、SNS上で標語のアイデアを議論し合うような投稿も見受けられ、三国志ファン同士でかなり盛り上がっていたようです。
このサンプルがファンの皆さんの挑戦心にも火を付けてくれたようで、「この孔明のポスターを超えるものを作りたい!」「こんなネタはどうだろう?」など、SNS上で標語のアイデアを議論し合うような投稿も見受けられ、三国志ファン同士でかなり盛り上がっていたようです。
—サンプルがファンの心を掴んだのですね。集まった標語は、どのような基準で選考されたのですか?
大関:選考では、三国志好きな方が喜びそうなエピソードや逸話、武将のパーソナリティが反映されているものでありながら、かつライトな三国志好きの方でも楽しめる、そこまでマニアックすぎない内容のものを選びました。一次選考は当社内で行い、最終選考は交通局さん、警察署さんそれぞれにお願いしました。
桂:啓発ポスターというとなかなか面白いものを採用するのは難しいイメージでしたが、警察署の方々も署長さんはじめとてもご理解があり、ツッコミどころ満載のユーモアのある標語を採用できたのはよかったですね。
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予想を遥かに超えたSNSでの盛り上がり。三国志の盛り上がりを随所で実感。
—実際にポスターが完成してからのSNSでの反響はいかがでしたか?
大関:Twitterでの反響が大きくて驚いています。ポスターの掲示に先駆け11月18日に、横浜市の林市長が定例記者会見でタイアップ企画を紹介してくださったのですが、その時のTwitterはかなり盛り上がりましたね。会見には当社名誉会長の襟川恵子もご招待いただき、完成したポスターのお披露目もしました。その時にまた、ポスター画像を投稿してくださった方がいらっしゃったのですが、そのツイートは3万回以上リツイートされていました。募集開始の時もそうでしたが、ファンの皆さんによるSNSでの拡散力はすごいですね。
桂: SNSでキャンペーンをバズらせることは、今回の企画で1番やりたかったことなので嬉しかったですね。それにしても、今回の拡散の大きさは予想を遥かに越えていました。
大関:他にも、読売新聞さん、エンターテイメント系のネットメディアさんでもタイアップ企画を取り上げていただきました。特に、「ロケットニュース24」の記事はFacebookで8000件のシェア、そして1万2000件のツイートと掲載後すぐに2万件ほどのシェアがされていました。三国志の舞台となる中国や台湾のメディアでも、今回の企画を取り上げていただいたようです。
<記者会見後のファンによる実際のTwitter投稿>
—SNSでかなり盛り上がっていますが、投稿している方々は既存ファン以外の方も多い印象ですか?
桂:公式アカウントの投稿に対してはやはり既存のファンの方の反応が多いですが、今回特に盛り上がった一般の方の投稿に反応しているのは、ファン以外の方々が多い印象ですね。標語のユーモアを理解してくださる方が多く、予想以上に一般の方にも三国志が浸透している印象を受けました。
大関:特に昨年末くらいから、CMや雑誌、新聞等でも三国志を目にする機会が増えてきているような気がしていて、三国志自体が盛り上がってきていることを感じて嬉しいですね。
大関:特に昨年末くらいから、CMや雑誌、新聞等でも三国志を目にする機会が増えてきているような気がしていて、三国志自体が盛り上がってきていることを感じて嬉しいですね。
<実際に掲載されているポスター>
—交通局さん、警察署さんからは、今回の企画についてどんな感想等をいただいていますか?
桂:今回、横浜市営地下鉄40駅や港北警察署管内にポスターを貼っていただいたのですが、現場の方のお話では、駅や警察署でもポスターの写真を撮って行かれる方が結構多く、手応えを感じているとのことです。駅の構内もかなりいいスペースにポスターを貼っていただいたので、普通に広告として掲載していたら相当な広告費がかかっていたと思います。他にも、警察の方には区民の方からポスターについての声が寄せられていたり、横浜市としても面白い取り組みをしているという認知拡大ができて嬉しいというお声をいただいています。
大関:シンプルにゲームのキャラクターを使った啓発系のキャンペーンはしたことがなかったので、新しいノウハウができたというお声もいただきました。今後もまた色々なキャラクターを活用しながら、ファンの皆さんを巻き込んだ面白いキャンペーンを仕掛けていけたらと思っています。
株式会社コーエーテクモゲームス 宣伝部広報課 課長の桂毅さん(左)
株式会社コーエーテクモゲームス 宣伝部広報課 リーダーの大関淳嗣さん(右)
株式会社コーエーテクモゲームス 宣伝部広報課 リーダーの大関淳嗣さん(右)
INFORMATION
PR EDGE より転載 https://predge.jp/97517/-
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