OOHニュース
社会問題と向き合うOOHメディア(SDGsと屋外広告) | 現王園章太
現王園さんは現在イギリスでお仕事をされており、日本に留まらずグローバルな視野でOOHについて発信をされております。
Twitterやnoteで発信をされているのでチェックしてみてください。
文/現王園章太
かっこいいタイトルにしてみましたが、難しいことは書いていませんし、書けません。
ここ1、2年でしょうか、SDGsという言葉をよく耳にすることが増えたので、私自身は落合さんの本を読んだりしながら、トレンドについていこうと頑張っている最中ではあるのですが、
欧米のOOH広告業界では、SDGsで設定されているゴールに対して企業や媒体社が課題解決に取り組んだ事例が多く生まれてます。
これは、OOHメディア(屋外看板・交通広告)の強みである”リアルな世界での表現”、”不特定多数に見せる”、”クリエイティブの自由度”などの強みとの相性が良いことが理由ではないでしょうか。
具体的な事例と共に見ていきましょう。
今週、イギリスの大手携帯キャリアであるO2は、屋外看板にピスタチオの茎を使い「GO GREEN」というメッセージを表示し、シードペーパー(水につけると種に変わる紙)を看板の下に貼り付け自由に人々が持ち帰れるようにしています。
Ad of the Day: O2 'Go green' by The Marketing Store https://t.co/hFtMqDGZ3a pic.twitter.com/ccq3ra9S1S
— Campaign (@Campaignmag) August 12, 2020
昨年、「コロナ エキストラ」は、自社で展開している海を守る取り組み「コロナ・プロテクト・パラダイス」の告知として、海に捨てられるプラスチックごみをオブジェとして表現し、世界の複数都市でキャンペーンを実施。
This is why we love OOH. There is no other format which could replicate the impactfulness of this campaign. The visual physicality of the plastic as a wave against the ocean backdrop starts conversations and action. #WorldOceansDay #EndPlasticPollution @primesight @corona pic.twitter.com/SvbElyON0J
— Outdoor It (@Outdoor_It) June 11, 2018
これ、引きで撮ったけど拡大して欲しい。
— 戸来はこ (へらい) (@haco821) May 16, 2019
凄い衝撃。
そしてこういうのをどーんっと置いたりするから、
渋谷、好きです。#corona #渋谷 pic.twitter.com/8sric23Mz9
(日本でも渋谷公園通りに設置されました)
上記2例のような、企業の広告費を利用したものだけではなく、媒体社も自社の持つ枠を利用して、社会貢献を意図したメッセージを発信行っています。
OOH広告の主要媒体社であるClear Channel はスウェーデンにて、ホームレスの人々が泊まれる最寄りのシェルターの場所と、距離を路上や駅にて表示することで、人々を寒さや飢えから守ろうとしています。
また、昨年のカンヌのOutdoor部門でも、Nikeや、ANZ(オーストラリア・ニュージーランド銀行)がグランプリや入賞を果たしましたが、こちらも人権や人種、LGBTなどの問題に切り込んだメッセージをOOHを通じて発信したものです。
こうした事例が増えている理由としては、SDGsへの取り組みが企業価値に繋がる世界の中で、「屋外広告やってます!」と写真や動画で見せられるのは、わかりやすい上に単発の場合費用も大きくならないので、短期的な見映えとして良いことが理由なのではないかと推測します。
SNSでの拡散、Webニュースなどの二次展開も容易に作りやすいのも魅力ですね。
With photography from recent #BLM marches, @Whatweseee and @Landsec’s #PiccadillyLights paint a powerful mosaic of diverse voices, faces and emotions united by pleas to end systemic racism: https://t.co/LKTXRaA7b9 pic.twitter.com/FOdpOYVQO7
— Ocean Outdoor (@OceanOutdoorUK) July 7, 2020
(大型のビジュアルで訴えかけるのは、強いインパクトがあります)
特にヨーロッパは意識が高く、媒体社側も空いている枠があるなら積極的に活用して社会に還元しようという想いを持って、常に発信できるメッセージを探しています。
冒頭にも話した通り、OOH広告は、不特定多数に見せることが強みですが、日頃なかなか注目されにくい社会貢献活動などに、媒体社側がOOHという公共空間に掲載して光を当てることは、素晴らしい機会の提供となると考えます。
OOH媒体の魅力をもっとOOH広告事業者自身が理解するべきですし、媒体社だけでなく代理店が枠やアイディアを活かし、社会に何を還元できるのか、誰とパートナーを組んでいくのが良いか。について主体的に考え実行に移すべきだと考えます。
短期的にはお金にならなくとも、共感者・支援者を増やすことは長期的な業界全体の発展に繋がると信じています。
僕個人としてもこうしたトレンドを捉えながら、いつか世界に認められるような、OOHを通じた社会課題の解決を実現したいと思っています。
Shota Gennozono
平日は広告代理店勤務(屋外広告と交通広告を中心に8年間)で、現在はイギリスに出向中。twitter(@gennozono)では、 #OOHマーケティング でOOHを起点としたマーケティングについて考えてます。
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